ネットニュースの記事で次の記事に目が止まった。
「叱り方が悪いのか」悩む親も…チック症、誤解や偏見で‟生きづらさ”(西日本新聞) - Yahoo!ニュースnews.yahoo.co.jp
トゥーレット症候群と呼ばれるチック症状の一つだ。
まず、チック症状とは、無意識的に、まばたきやせきをする、声が出る、手足などが動くといったことが繰り返し起こる症状だ。
不安感などストレスが原因で起こることが多いように思うが、記事にもあるように、脳のドーパミンの異常が原因のようだ。
一見癖のようにも思うが、ひどくなり目立ってくると日常生活にも支障をきたす。
多くは大人になるにつれてなくなるものだが、慢性的に続くと、「トゥーレット症候群」と診断される。
トゥーレット症候群は体が動く「運動チック」と声が出る「音声チック」の両方が継続して出ると診断される。
学校現場で働いていると、チック症状の子が一定数見られる。
今まで、瞬きなど顔の部分が動くものや首を曲げる、咳や声が出るといった子に会ってきた。トゥーレット症候群の子もいた。
チック症状の人へは、記事にも書いてあるように、「優しい無視」をすることが重要だ。
周囲の人が「変なの」「うるさい」「止めて」など注意をすることは、
チック症状の人に対して、よりストレスを与えてしまう。
当の本人もしたくてしているのではない。
周囲の人が症状を理解し、「優しい無視」をするしかない。
学校現場でなくても、電車に乗っていると、見かけることもある。
そん時、「この人うるさいな」と思うのではなく、チック症状だと気付ける人になる必要があると思う。そうしたら、対応が変わると思う。
チック症状の治療法について、
はっきりとこれをしたら治るといったものはまだないように思う。
精神的な安定や規則正しい生活、適度な運動などが日常的できることだ。
すぐに治ることもあるかもしれないが、ストレスを抱えるとその都度出てくることもある。
長い目で見ていく必要がある。
症状がひどい場合は、専門医を受診し、必要があれば服薬ということも考えられる。
記事には脳に電極を埋め込むこともあるようだが。
他には、認知行動療法をしていくことが考えられる。
記事の中でも、「CBIT(シービット)」という行動療法が書かれているが、呼吸法やマインドフルネスなどを組み合わせた方法だ。
そして、オンラインコミュニティーへの参加も有効な手段だ。
同じ症状をもったり関わったりする当事者との関わりはとても大切だ。
医者でさえ、客観的な目で診断をすることはできるが、患者たちの本当の不安感や悩みまでは想像するしかない。
その点、コミュニティに参加することで、
コミュニティの人たちがメンターとなり心の支えになったり、
症状の改善に最良のアドバイスをもらえたりできるように思う。
そして、記事を読んで思ったことだが、
一番大切なのが、チック症状への理解が広がることだ。