特別支援教員パパの子育てブログ

特別支援の教員をしています。2歳男児のパパです。

特別支援教員的子育て 感覚統合を意識する。

指導の中で特別支援教員が意識する感覚統合について子育て目線で解説したいと思います。

 

・そもそも感覚統合ってなに?

・子育てに大切なの?

・普段の育児でどんなことができるの?

 

といった疑問についてお答えしたいと思います。

 

できるだけ簡単に、そして日々の育児にも活かせるように解説していきます。

 

とはいっても、

本記事だけでは書ききれない概念ではあるので、

詳しくは今後の記事で少しずつ説明したいと思っています。

 

今回はその第一弾です。

 

感覚統合を意識するだけで、子育ての視点が変わります。

 

よりこどもに寄り添った子育てができると思います。

 

 

 

 

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目次

 

 

 

 

感覚統合とは

 

感覚統合(療法)は、アメリカの作業療法士であるエアーズによって考えられたものです。

 

人は自分の感覚から同時に得たさまざまな情報を脳内で処理し、新しい行動を獲得していきます。

 

しかし、この感覚から得た情報をうまく脳内で処理できないと、

 

「うまくいかない」「色々なことができない」というつまずきが現れます。

 

なので、脳内での処理をスムーズにしていくのが感覚統合の考え方です。

 

言葉通りですが、

 

「感覚」から得たさまざまな情報を「統合」していくということです。

 

大きな音やにおいに苦手さがあったり、車酔いをしやすかったり、

人それぞれ感覚情報の受け取り方は違います。

 

それが個性にもなるのですが、その人にあった感覚情報の処理の仕方、向き合い方が異なってきます。

 

生活する中で繰り返し取り組むことで上手に感覚を統合していくことができます。

 

うまくいかない部分は別個で練習したり、もしくは付き合い方を変えたり(耳栓で音を小さくするなど)することが大切です。

 

 

氷山の一角なんです

 

人がもっている感覚器官は、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚、

 

これらはいわゆる五感と言われるものです。

 

そして、これらに加えて、前庭感覚、固有感覚というものがあります。

 

以上の7つの感覚についてはまた別の記事で詳しく説明したいと思います。

 

前庭感覚は簡単にいうと、バランス感覚、固有感覚は筋肉や関節の感覚と言っておきます。

 

これらの感覚が土台にあって、人はより高度に色々なことができるようになっているのです。

 

 

感覚統合

理学療法作業療法19巻11号「小児の運動発達 5.運動行為の発達と感覚統合」土田玲子 を参照して作成。

 

 

また、

よく言われるのが、氷山モデルです。

氷山モデル



 

不適応行動など行動の問題(見えている部分)の背景となる要因(見えていない部分)を考えることが大切だということです。

 

背景の要因には、本人の特性や環境などがあります。

 

この見えない部分を考えるとき感覚統合的な視点でも要因を考えることで支援できることが多くあります。

 

例えば、自転車に乗るということを考えても、自転車に乗るということの背景には色々な感覚情報をうまく統合していることが大きく関係しています。

 

自転車が乗れるようになることの例を詳しく見ていくと

 

まずは座る、歩くという動作が必須です。

 

赤ちゃんの成長過程でも寝返りから始まり、ずり這いやおすわり、ハイハイ、つかまり立ち、つたえ歩き、一人歩きとレベルアップしていきます。

 

この過程だけを考えても、体の成長はもちろんですが、前庭感覚や固有感覚をうまく処理できることが必要です。

 

つまりは、背筋をピンとして、転ばないように足を上げ下げしたり、バランスを取ったりすることが必要です。

 

そして、子供用の車や最近であればストライダーのような二輪車を乗りこなすようになってきます。

 

ここでは、歩くとは少し違った体の動かし方が必要であったり、

ハンドルを握り方向を変えたりすることが必要です。

 

最後に自転車ですが、周りを見ながら、腕や足を動かし、さらにバランスを取るという複雑な感覚情報の処理をしていかなければうまく乗れません。

 

こう考えると、自転車に乗るというのはかなり高度なことだと感じるのではないでしょうか。

 

ちょっと、立ち止まってみよう。

 

人の行動(不適応行動に限らず)は氷山の一角なんだと考えると、子育ての視点も変わってくるのではないでしょうか。

 

例えば、「ご飯を食べない」という場面ではどうでしょう。

 

もちろん、気持ち的な問題もあると思います。

 

お腹が空いていない。食べたくない。など。

 

そして、感覚統合的な視点でも考えると、

 

その子にとっての苦手さ(過敏さ)がわかってくるかも知れません。

 

味覚

 

その食べ物の味自体が得意でないことや味付けが嫌な場合もあるかもしれません。

 

→ 味変をしたり、調理方法を変えたりすることができるかもしれません。

 

触覚 

 

ぬるぬるした感じやサクサクした感じ、喉を通る感じに苦手さがあるかも知れません。 

 

→ 調理方法を変えたり、食べやすい大きさ硬さにしたりできるかも知れません。

 

視覚

 

色や見た目の形、大きさに苦手さがあるのかも知れません。

 

→ 調理方法を変えたり、目立たないようにしたりできるかも知れません。

 

嗅覚

 

食べ物のにおいに苦手さがあるのかも知れません。

 

→ 調理方法を変えたり、慣れるまでは違うもので代用したりできるかも知れません。

 

 

こんな感じで、「なんで食べないいんだよ」「わがままだな」などして片付けてしまうのではなく、

 

感覚的な部分に目を向けると解決策がみつかるかも知れません。

 

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